未請求資産(Unclaimed Property)とは?

皆さん、こんにちは。今日は、あなたの眠っている財産「未請求資産(Unclaimed Property)」についてお話しします。

未請求資産とは

未請求資産(Unclaimed Property)とは、所有者が特定されず、長期間にわたってその資産に関する活動がなかったり、所有者とが取れなかったりするため、無効化されたり、持ち主に返還されない資産のことをいいます。つまり、「眠っている財産」ですね。具体的には、銀行預金、株式、債券、保険金、年金、未払い給与、未収税金還付金、現金化されていない小切手など、多くの種類があります。要は、「現金化できそうなもの」ですね。

これらの未請求資産はどこにあるかというと、アメリカの州政府が保管しています。州によってルールは異なりますが、例えば、一般的には銀行預金は3年間、株式(証券口座)は5年間その活動がなく、所有者と連絡が取れない状態になると、銀行や証券会社から州政府に移管されてしまいます。

未請求資産となる原因

お持ちの資産が「未請求資産(Unclaimed Property)」となってしまうのは以下のような場合が考えられます。

  • 銀行口座:出入金が全くない状態で、利子(Interest)がついているのみで一定期間(例:3年間)が経過。銀行から所有者確認のための通知が来ても、引っ越しをしていて通知が届かない。
  • 証券口座(株式):株の売買が全くなく配当金の受け取りと配当金からの再投資のみで一定期間(例:5年間)が経過。証券会社から所有者確認のための通知が来ても、引っ越しをしていて通知が届かない。
  • 故人の資産:相続が発生し相続人が故人の資産を特定していない。
  • 給与:企業が従業員に給与を支払ったが、従業員と連絡が取れない、または、受け取らない。
  • 未収税金還付金:税金の還付金があるが、納税者と連絡が取れない、または、受け取らない。
  • 小切手:小切手で支払いをしたものの、小切手の受け取り手が長期間現金化しない。

未請求資産を取り戻すには?

お持ちの資産が未請求資産となってしまうと、その資産が帰属する州(例:銀行口座であればその口座の支店がある州)の政府に移管されます。州により対象の政府機関の名称は異なりますが、一般的には以下のような名称で呼ばれています。

  • State Controller’s Office
  • Department of Revenue
  • Department of Taxation
  • Unclaimed Property Division

これらの州政府機関に資産が移管されてしまった場合、これらの州政府に対して返還請求をする必要があります。返還請求の期限はありません。つまり、州政府に移管後XX年以内に返還請求しないと州政府のものとされてしまう、ということはないのでご心配なく。とはいえ、返還請求をしてから、実際に手元に戻ってくるまではかなりの期間がかかります。州によってまちまちですが、早くて半年、長くて1年超となりますが、必要な手続きを取れば必ず返還されます。

まとめ

長期間放置していた資産は、特に引っ越しなどで金融機関や相手方と連絡がつかなくなってしまった場合、未請求資産として、気づかない間に州政府に移管されてしまいます。したがって、お心当たりの方は、ご自身の未請求資があるかどうかを確認してみることをお勧めします。未請求資産は、必要な手続きを行うことでをり戻すことができます。ぜひ、この記事を参考にして、未請求資産の存在を確認し、失われた財産を取り戻しましょう。

弊社では、未請求資産の返還請求に関するご相談を承っております。お気軽にご相談ください。